28.10.2010
早いもので、ドイツに着いてもう一週間が過ぎた。着いて早々、展示場所での打合せ(富安くん、通訳ありがとう!)、作品サイズの最終決定、フレームの選定、発注、そしてカタログ作成と慌ただしく過ごす。フレームは少し余裕を持って発注したが、担当者の3~4日で届くという言葉通りにはならず、やはり1週間程かかった。カタログは納品するPDFのフォーマットが日本とは違い、試行錯誤を繰り返し、アップロードするのに結局1日仕事となってしまった。日本とはやっぱり勝手が違い、何をするにも(自分が原因の場合もあるが)約2倍ほどの時間がかかる。
到着当初は前住んでいた家のお隣さん、Andreas,Iris夫妻の家にお世話になり、その後は元クラスメイトの飯沼さんの家をお借りしている。Leipzigに着き、Andreasが出迎えに来てくれて、いつも通っていた階段を上り、扉を開けてIris,Marianとの再会。1年振りで、懐かしさはあるけれど、まるで今も変わらずドイツに住んでいて、いつも通り家に遊びに来たような感じがする。Marianが一人で歩き、わずかながら言葉を話すようになっている、その成長を見ると、改めてドイツを去ってから1年が経ったのだと実感した。飯沼さんの家に着いた時も、置き手紙に(彼女は今、撮影のためベルリンに行っているのでLeipzigには居ない)"おかえりなさい"という言葉を見付け、ドイツに帰って来たのだ、と再び実感が湧いた。
久し振りに街へ繰り出してみると、わずかセールの名残が。相方と一緒に靴、マウンテンパーカーなどを物色。幾つかめぼしいものがあったけれど、じっくり考えることに。
明日から週末、月曜日まで搬入のためレンタカーを予約。搬入が終わったら、撮影のためロケハンへ向かう。当初撮影を予定していた街の規模が予想以上に小さいので変更する必要がありそうだ。それでもリサーチをする中で、今後の展開への糸口が掴めそうな気配が。まだ何となくおぼろげではあるが、滞在中制作を進める中でそれが確信へと変わることを期待している。
17.10.2010
大阪の展示が終わり名古屋へ戻ってきたのも束の間、時折で学生の展示が始まった。その合間をぬって岐阜へ撮影に行くも、なかなか思うように作業は進まず。フレーミングをうっかり間違えていたり集中力に欠けているような気がする。
そんなバタバタの中、来週水曜日から12月10日まで再びドイツへ向かいます。渡独の目的は展示と制作。作品のプリントは日本で終わらせたけれど、実際に現場を見てから最終サイズを決定する。そのため2種類のサイズを準備したのだが、サイズが若干大きめということもあり結構立派な重量に。スーツケースのかなりの割合(スペース、重量共に)を占めています。紙ってやっぱり重いのね。。
今回の展示ではカタログも作成します。カタログ、と言っても写真集とzineの中間くらいの冊子。が、この編集もまだ残っているので一息つけるのはまだまだ先。
やることは多いけれど、前に住んでいた時のペースに戻れるのが嬉しい。でもようやく慣れてきた頃に帰国することになるのだろう。あとは極寒の中、屋外で撮影しなければいけない。防寒対策はしたけれど、今の日本の気候からはあの寒さはもう、想像できない。夏にヨーロッパへ行くと、空港で冷やっとした空気を感じるのが異国に来た実感であったけれど、そんな呑気なものでは無さそうだ。
11.09.10
最近は早い時間に眠たくなる。相方が、運気が大きく変わる時に人は眠りを欲するのだと言っていた。運気が良い方向へ流れていくと良いのだけれど。そんな中、もう一つアプライしていた助成金の結果が届くも残念ながら不採択。ダメなものはダメと、諦める。
今週水曜日まで、勤務先大学の写真セクション教員による教員展(まわりくどい説明!)にて作品を展示していた。会期中、都合がつかず在廊できなかったことも多く、僕の作品を観た学生達の感想には "?" が続いていた。きちんと、個々の作品をプレゼンする機会を設けることが必要であったと今更ながら反省。僕は、作品について作家自身がきちんと言葉で語る(語れる)必要があると考えている、と言っても説得力に欠けるか。。自身の展示に関しては、まだ詰められる部分もあったはず。背景(展示壁)との関係性もそう。けれど、ドイツで制作した前身に比べると、少しは発展していると自己評価。
僕の作品について、学生が感想の中でよく書いていたのは「分からない」という言葉だった。好き、嫌いはもう、完全に好みの問題であるからそれについてはしょうがないと思う。無理に僕の作品を好きになれとは言わないし、言えない。今回は色々な要素を組み込んだ作品にしたが、それは僕自身の問題だけでなく、こういった写真へのアプローチもあるのだと、実際に展示という形で示してみたつもりだった。残念なのは、何故?という疑問を抱きながらも、"分からない"の一言で片付けてしまうことだ。
今回の作品については、(いつかゲリラで)時折で展示してみようと思う。
話しは変わり、ようやく10月のドイツ行きチケットをとる。しかし滞在が30日を超えると途端にチケット代が高くなる。往復、サーチャージを含めると5DIIと金額変わらない。。チケット代が高くついた分、現地での移動、制作、展示費用など予算をうまく配当せねばならない。
滞在期間中に、デュッセルドルフで"カドリエンナーレ・デュッセルドルフ2010(Quadriennale Dusseldorf 2010)"が行われている。デュッセルにはまだ一度も行ったことがないこともあり、何とか都合をつけて訪れてみたいと思う。
27.08.10
午前に少し打ち合わせ、と言うより雑談?試してみること、機会を与えられるのは嬉しいこと。そうすることで可能性が少しずつ広がる。
かつて写真は写らないものであったが、今、"写真は写るのが当り前になっている"ということについて最近考えている。そんな中で、写らないだろうと期待してピンホールを使ってみたけれど、思いのほか写り過ぎてしまう。手探りだけど、何かヒントが潜んでいるような気がする。
まだ全然、何もまとまっていないけれど、まだまだやるべきことは山積みのようだ。
お店が終わった後、店内の机で写真作品のチェックとセレクト。プリントを広げて悠々と作業できる環境があるのはとてもありがたい。
23.08.31
一昨日、愛知トリエンナーレが開幕。お誘い頂いて夕方から展示、ライブなどを観に。会場では久々に会う懐かしい方達も多々。土曜日はMark Borthwickの展示+ライブ、昨日はJim Ovelmenのアニメーション+県芸学生による演奏(パフォーマンス)へ。先週末は出品している、特に海外から訪れている作家達とも直接話すことができる機会だったと思うのですが、あまり人が集まっていないことだけでなく、作品について作家に問う姿があまり見られないように感じました。僕が訪れた会場は限られていますし、勿論全てがそうだとは言い切れませんが。。作品云々よりも、何か違う方向へ興味(目的)の対象が向いている方達が多かったように思います。
それはさておき、他に観たい展示が幾つかあるので、また日を改めて出向こうと思います。
話は変わり、Nikon Independentで僕の作品+少しのインタビューが掲載されます(24日アップ予定だそうです)。
http://www.nikon-image.com/enjoy/gallery/independents/
先日、新宿で展示した作品"es anschauen"です。同展示が9月30日〜10月6日、大阪ニコンサロンに巡回します。関西方面の方々、是非ご来場下さい!
自分のサイトも更新等々、しなくてはいけないと思いつつ、なかなか手がつけられません。むむ。。
03.08.10
昨晩、展示の撤収を終えて名古屋へ戻ってきた。1週間振りの名古屋はとても人が少なく感じる。
1週間という短い間でしたが、色々な人との出会いがありました。メディアで名前をよくみかける方にも多数来場頂きましたし、僕が面白いなと思っている作品を制作してみえる作家の方ともお会いすることができました。また、写真関係者だけでなく様々なジャンルの方とお話できたのは本当に大きな収穫となりました。知識だけでなく、かつての東ドイツをリアルタイムで経験されている方達の話は本当に刺激的で、何ものにも代用することのできない、貴重なお話でした。そして久々に会う懐かしい友人達。皆容姿は変わっていないけれど、それぞれが着実に次のステップへと踏み出していました。そんな彼らと会い、話をしながら良い刺激を頂きました。改めまして、ニコンサロンスタッフの皆様、ご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。
と、良きこともあれば気になったことも。展示会場に置いていたポートフォリオの扱いがずさんな方が多すぎます。平気でファイルの上に座ってしまう(!)人もいましたし、中のファイルを折れるんじゃないの?と思う程ぐにゃっと曲げ、投げるようにめくって見る方も大勢。フォリオとはいえ、中にはオリジナルプリントを入れています。いわば作品と同じです。他人の作品をぞんざいに扱う神経を持つ作家にはなりたくないと、心から思いました。
帰宅後、溜まった郵便物の中から野村財団助成採択の封書を発見。先日の助成金と併せて、冬に行うドイツでの展示 / 制作は少し余裕を持って進めることができそうです。良かった!あともう一つ、これは修了制作のプロジェクトで申請しているものがあります。この勢いでこちらも採択されると良いのですが。。